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ヒートショック

ヒートショックとは、急激な温度差によって血圧が大きく変動し失神や心疾患・脳血管疾患などを引き起こすことを言います。冬は気温差が大きく、屋内であっても温度差が20度近くになるこ
ともあります(図1参照)。この温度差の影響で、冬は入浴中に心肺機能停止となる人が最も少ない8月の約11倍にもなると言われています(図2参照)。

どのような人に発現しやすいのか?

高齢者や高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満などの生活習慣病を患っている方は動脈硬化が進行している可能性が高くヒートショックを発現しやすくなります。また42℃以上の熱い湯に首まで長くつかる方も注意が必要です。

自宅でできる予防方法は?

寒暖差を減らすことです。特に脱衣所と浴室は注意が必要で、寒い脱衣所で上がった血圧が湯船につかることで急激に下がります。その後、寒い浴室や脱衣所に移動すると血圧はまた急激に上がり、失神や心筋梗塞、脳梗塞を引き起こしやすくなります。脱衣所と浴室は温めてから使用することがオススメです。

他に注意することはありますか?

健診を受け肥満や生活習慣病が見つかった方は、生活習慣の改善や医療機関を受診し動脈硬化の進行を遅らせましょう。また血圧が高めな方は家庭で血圧を測る習慣をつけましょう。

生活習慣病などで動脈硬化が進行した高齢者はヒートショックが発現しやすくなっています。寒いと血圧が上昇し心疾患・脳血管疾患などを引き起こしやすくなり、暖かいと血圧が低下しめまいやふらつきが起き、転倒や溺死を引き起こすこともあります。これらを発現させないためには寒暖差を減らすことが大切です。これからの時期は屋内でも温度差が大きいので寒い場所は暖めてから使うようにしましょう。

柏崎総合医療センター
健診センター保健師
阿部 夏実

掲載日:2019年01月24日