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更年期障害

更年期を迎えると、思春期から性成熟期にかけてがんばってきた卵巣機能が低下し、女性ホルモンは急激に減少します。そのため、心と身体に様々な不調をきたすことがあります。いろんな治療があるので、一人で我慢することなく、産婦人科医とよく相談して、うまく乗り越えてほしいと思っています。

初期症状

更年期障害とは閉経前後(45~55歳)に起こる女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下により、身体的・精神的な不調をきたす状態です。その症状は、ほてり、発汗、手足の冷え、倦怠感、肩こり、イライラ、不安、憂鬱、不眠、頭痛、めまいなど多彩で日常生活に影響を及ぼすこともあります。ちょうどそのころは、子どもの進路、親の介護など、いろんな問題で悩む時期でもあり、症状は複雑化し、治療が困難になることもあります。

治療方法

まずは、病院で更年期障害と正しい診断をしてもらうことが大切です。表に示した更年期障害の簡易診断法も参考になります。そのうえで生活習慣の改善やカウンセリング、ホルモン補充療法、漢方療法、抗不安薬、自律神経調節薬などの薬物療法等、その人に合った最適な治療法を選択することが重要です。

予防方法(注意すべきこと)

更年期をいかに快適に過ごすかがとても大切です。一人で頑張りすぎることなく、気軽に産婦人科外来を受診していただきたいと思います。

糸魚川総合病院
産婦人科部長
日髙 隆雄

掲載日:2024年10月01日